「C++でアプリケーション開発をするにあたって、フレームワークの選び方がわからない」
「C++のフレームワークを選ぶ際のメリットや注意点について知りたい」
上記のようなお悩みを抱えていませんか?
今回は、C++のフレームワーク6選、C++フレームワークの選び方について紹介していきます。
また、メリットや注意点を踏まえて解説していきますので、どのような場面でどのフレームワークを選ぶべきかを見極められるようになれたらうれしいです。
エンジニアとして効率よく開発を行っていくにあたって、フレームワークを活用することは必要不可欠です。
だからこそ、今回の記事を参考にしていただき、C++のフレームワーク選びをマスターしていただければと思います。
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C++の特徴
そもそもC++とは、C言語の機能を拡張したプログラミング言語です。
C++は、コンピュータを素早く動かすことができるC言語に、オブジェクト指向要素を加えています。
スマートフォンアプリゲームやロボット技術の開発などの領域で活用されています。
それでは、C++の特徴を見ていきましょう。
それぞれの項目に分けて解説していきます。
大規模な業務システム開発に強い
まずは、大規模な業務システム開発に強いことがあげられます。
C++は、公共機関のシステムや金融機関のシステム、官公庁のシステムなどに幅広く採用されており、中小企業から大企業まで広く活用されています。
C++のメリットとして、
・プログラムの実行速度が速いこと
・OSの制御が可能であらゆる場面で応用できること
などがあげられます。
ゲーム開発に最適
C++は、ゲーム開発にも用いられます。
ゲーム機の制御を行うソフトウェアにもC++が活用されており、今後の発展に貢献することが期待できます。
非常に高度な処理が実行できるため、ゲーム開発には最適なプログラミング言語です。
組み込みシステムに用いられる
C++は、組み込みシステムにも利用されています。
組み込みシステムは、ソフトウェアが組み込まれたハードウェアを指し、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品やゲーム機、スマートフォンなどの情報機器などです。
ハードウェアの制御を行う組み込みシステムの開発に用いられるのがC++の特徴です。
IoT開発を行うことができる
IoT開発も、C++で行うことができます。
IoTとは、「Internet of Things」の略称で、インターネットをあらゆるモノにつなげることで、機能を拡張する技術のことです。
たとえば、あるモノのセンサーを付けて、モニタリングをしたり、動作をコントロールしたりすることができるでしょう。
温度調整装置のような複雑な処理を行うセンサーの開発に、C++を活用することも可能です。
ロボットの制御技術に活用
C++を活用することで、ロボットの制御技術の開発も可能です。
ロボットに対して複雑な命令をプログラミングすることができ、ロボット以外の機械にも制御技術を応用することもできます。
たとえば、工業機械や電子基板といった開発などです。
機械工学を学びたい方にとって、C++はおすすめのプログラミング言語です。
AI(人工知能)開発に採用
近年、成長が著しいAI(人工知能)の開発にもC++が用いられています。
人工知能技術やディープラーニングといった最新のテクノロジーにC++が大きな役割を果たしているのです。
C++ フレームワークとは
それでは、C++のフレームワークとは何を指すのでしょうか?
プログラミング言語であるC++を使って、Webアプリケーション開発やシステム開発を行う際、作業の効率化をするために活用するのがC++フレームワークです。
C++は、Webアプリケーション開発において主流なプログラミング言語となってはおらず、頻繁にフレームワークを活用することはないかもしれません。
しかし、C++フレームワークを活用することで、効率的に開発を行えたり、工数の削減につながったりするのです。
ぜひ、この機会にC++フレームワークを学習しましょう。
C++ フレームワークのメリット
それでは、C++フレームワークを活用するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
C++のフレームワークを活用することによるメリットは、セキュリティ対策になることです。
C言語やC++は、バグを発生させやすいプログラミング言語だと言われています。
つまり、ソフトウェアの脆弱性を孕んでいるのです。
人間なので、気合いを入れて集中してコーディング作業を行ったとしても、ミスは発生します。
しかし、フレームワークを活用することで、バグの発生を減らすことが可能です。
C++を活用してアプリケーション開発を行う際には、フレームワークを活用するほうがセキュリティ対策となり、信頼性の高いアプリケーションを制作できるでしょう。
また、作業の効率化にもつながります。
C++フレームワークは、テンプレートを再利用でき、必要最低限のコーディング作業で、アプリケーション開発を行うことが可能です。
よって、作業工数の削減につながります。
そして、機能やデザインのようなカスタマイズも自由自在なので、短い期間でもハイクオリティのアプリケーション開発ができるでしょう。
作業効率化のために、C++フレームワークを活用していくのがおすすめです。
コードの統一感を保つこともC++フレームワークを活用するメリットです。
なぜなら、アプリケーション開発を行う際は、チームで一緒にコーディング作業を行うため、それぞれのコードの色が出てしまいがちだからです。
コーディングスキルや傾向がバラバラだと一つの成果物であるにも関わらず、コードの統一感が出ずにカッコ悪い仕上がりになってしまいます。
そこで、フレームワークを活用することで、客観的に理解できるルールを作り、メンバー同士のコーディングスキルのムラをなくしていくことが可能です。
C++ フレームワークの注意点
続いて、C++フレームワークを活用することの注意点について見ていきましょう。
フレームワークを活用することで、作業の効率化を図ることができますが、その分勉強する時間も必要になります。
さらに、勉強する際のドキュメントが日本語なら良いですが、日本国内で生まれたフレームワークでない限り、ほとんどが英語で書かれたドキュメントであることが多いです。
つまり、フレームワークの学習だけでなく、英語の読解力も求められることになります。
よって、独学で勉強するのが難しいのであれば、スクールやベテランの技術者に頼るのも一つの方法です。
また、多くのフレームワークの中から厳選して一つのフレームワークを採用したとします。
その場合、ほかのフレームワークへ乗り換えるのは非常に難しいです。
よって、フレームワークを決める最初の段階は、非常に吟味して最適なフレームワークを決める必要があります。
C++ フレームワーク6選
ここまで、C++フレームワークのメリットと注意点について紹介してきました。
それでは、実際にC++フレームワーク6選を見ていきましょう。
それぞれの項目に分けて解説していきます。
TreeFrog Framework
TreeFrog Frameworkとは、、C++に活用されるフルスタックのWebアプリケーションフレームワークを指します。
サーバーサイド用のフレームワークとして、プログラミング言語はC++でフレームワークはQtで開発されました。
日本国内で生まれたため、ドキュメントも日本語のものが多く安心して学習を進めることができます。
メリットとしては、
・高パフォーマンス
・O/Rマッピング
・多くのデータベースに対応可能
といったことがあげられます。
また、アップデートの周期が3か月に一度以上なので、最新版を安心して利用することが可能です。
Qt
Qtは、C++で活用される、クロスプラットフォームアプリケーションフレームワークとなっています。
リッチなGUIとなっており、生産性が高いため、多くの人気を獲得しているフレームワークです。
特徴としては、
・美しいインターフェースを制作することができる
・すべてのプラットフォーム向けに構築することができる
・強力なツールを使用したコード
などがあげられます。
日本語で書かれたドキュメントが多いため、困ったときには参照することで問題が解決しやすいでしょう。
Oat++
Oat++は、C++で活用されるスケーラブルかつリソース効率の良いWebフレームワークとなっています。
ネイティブコードのため動きが早いことや、ほかのライブラリに依存しないことにより、非常に使いやすいと人気のフレームワークです。
特徴としては、
・5M接続の処理
・コードの一貫性を保ことができる
などがあげられます。
crow
crowは、C++で活用されるマイクロWebアプリケーションフレームワークとなっています。
Python用のフレームワークであるFlaskのようにコーディングできることが強みです。
非常に軽量な設計のため、高速で作業を行うことができることも魅力だと言えます。
Unity(ゲームエンジン)
Unityは、Unityテクノロジー社が2005年に開発をしたゲームエンジンツールです。
ゲームを開発する役割であるゲームエンジンであるUnityは、スマートフォン向けのモバイル3Dゲームアプリ市場において約50%のシェアを獲得しています。
AR/VR向けの3Dエンジンでも約60%のシェアを獲得しており、ゲームエンジン市場における世界トップのサービスであると言えるでしょう。
Unityを活用して開発されたゲームの代表を下記にあげておきます。
・白猫プロジェクト
・ポケモンGO
・ドラゴンクエストVIII
非常にメジャーなゲームがUnityで作られていることがわかります。
Unityの特徴としては、
・統合開発環境(IDE)を搭載している
・クロスプラットフォームに対応している
という点があげられます。
どのようなプラットフォームでも使用でき、プログラミング初心者でも個人でゲーム開発にチャレンジ可能なことも人気の理由です。
Cocos2d-x(ゲームエンジン)
Cocos2d-xは、Chukong Technologies社という中国の企業によって、2010年に開発されたゲームアプリエンジンです。
クロスプラットフォームで動作するため、プラットフォームに左右されず活用することができるのが強みだと言えます。
Cocos2d-xには、下記のような豊富な機能が搭載されています。
・グラフィックスレンダリング
・GUI
・オーディオ
・ネットワーク
・物理
・ユーザー入力
上記のような機能をフル活用できるため、ゲーム開発やインタラクティブなアプリケーション開発において使用されることが多いです。
「C++」のほかに、「JavaScript」や「Lua」といったプログラミング言語でも使用できるため、重宝されるフレームワークです。
C++フレームワークの選び方
ここまで、C++フレームワーク6選について紹介してきました。
では、実際にC++フレームワークを選ぶ際の方法はどのようにすればよいのでしょうか?
まず、C++フレームワークを選ぶ際に重要なことは、それぞれの種類の特徴や性質を学ぶことです。
なぜなら、それぞれのメリットとデメリットを理解しなければ、該当の開発プランに合ったフレームワークがどれかという判断ができないからです。
たとえば、ドキュメントが日本語か英語か、小規模開発か大規模開発か、フレームワークに精通しているメンバーはいるかどうか、といったようにC++フレームワークを選ぶ必要があります。
また、導入のしやすさや、メンテナンスの有無や工数の度合いも重要です。
ただし、Webアプリケーション開発のプログラミング言語として、C++が第一候補になることは少ないかもしれません。
もし、C++を活用してWebアプリケーション開発を行う際には、ベストなフレームワークを選べるように、日頃から勉強しておきましょう。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は、C++フレームワークについて解説してきました。
C++の特徴やC++フレームワークのメリット、注意点、C++フレームワーク6選、C++フレームワークの選び方と深堀りしたので、C++フレームワークについての理解が深めていただけたのであればうれしいです。
C++フレームワークを活用するメリットとしては、セキュリティ対策、バグの発生を防ぐこと、コードの統一感を持たせること、作業効率化などがあげられます。
また、C++フレームワークを活用する注意点としては、勉強する際に英語のドキュメントが多く学習に時間がかかること、一度フレームワークを決定した場合ほかのフレームワークへ移ることが難しいことなどがあげられます。
フレームワークを選ぶ際には、自社の開発に最適かどうかをきちんと吟味した上で、決定するようにしましょう。
作業の効率化を図るために、ぜひフレームワークを活用していきましょう。