C言語とは、1972年にアメリカで開発された歴史あるプログラミング言語のひとつです。
C言語の歴史は長く、プログラミングの基礎知識から、実用性の高い応用力まで幅広く習得できます。
C言語は優れたUIやライブラリを保有しているため「C言語とはどのようなプログラミング言語なのか」「C言語でどのようなことができるのか」気になる方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、C言語の特徴を踏まえた上でC言語でできる5つのことについて詳しく解説していきます。
気になる内容をタップ
C言語とは
C言語とは、1972年にアメリカで開発された歴史あるプログラミング言語の一つです。
長い歴史を持ちながらも絶大な人気があり、今も多くのITエンジニアが使用しています。
プログラミングの基礎知識から、実用性の高い応用力まで幅広く習得できることから、プログラミングを学ぶ上で必要不可欠になっており、プログラミングを学び始める多くの方がC言語から学び始めます。
C言語の特徴
C言語には主に、以下の2つの特徴があります。
|
そこで以下では、C言語の特徴について詳しく解説していきます。以下を参考にC言語の理解を深めていきましょう。
処理速度が速い
C言語は、処理速度が速い特徴があります。
C言語は、コンピューターが理解できるコンパイル方式のため、他のプログラミング言語と比べて処理速度が速いという特徴があります。
コンパイル方式とは、人間が理解できる形(プログラミング言語)で記述されたプログラムを、コンピューターが理解できる「機械語」に翻訳するプログラムのことを言います。
そのため、ほかのプログラミング言語のように、言語を変換する手間がかからないため、処理速度が速くなるのです。
通常、コンピューターに指示を出すためには、人間の言葉でなくコンピューターが理解できる言葉に変換しなければなりません。
プログラムはコンピューターが理解できる言葉に翻訳しますが、翻訳しながら指示を実行すると処理速度が低下してしまいます。
案件数が多い
C言語は処理速度が速く、汎用性が高いため、様々なところで活躍しています。
ソフトウェアやアプリ開発、組み込み系ソフトにも利用されているため、C言語の仕事や案件数は他のプログラミング言語に比べるととても多いと言えます。
Web開発にもアプリケーション開発にも使える汎用性の高さが多くの案件で採用される理由です。
上記を踏まえて、今後プログラミングを仕事にしていきたいと考えている方は、C言語を学ぶことで活躍の幅が広がるでしょう。
C言語でできること
C言語は1972年にアメリカで開発され、今でも絶大な人気を持つプログラミング言語です。
実際に私たちの身の回りにはC言語で開発されたツールやシステムが様々なところで活躍しています。
そこで以下では、C言語の特徴を踏まえて、C言語でできることについて詳しく解説していきます。
幅広く様々な分野で活躍してるC言語の魅力やC言語のメリットについても解説しているため、以下を参考にC言語への理解を深めていきましょう。
OSの開発
C言語は、ハードウェアの制御に適しているプログラミング言語です。
ハードウェアを管理・制御するシステムはOS(オペレーションシステム)であり、多くの開発にC言語が使われています。
OS(オペレーションシステム)とはパソコンなどのコンピューターの中核を担うシステムです。
例として、Apple社のPCであるMacに入っている「MacOS X」やLinuxの根幹の機能である「Linuxカーネル」などはC言語を利用しています。
OSと聞くと高いプログラミングスキルを持ったエンジニアが開発しているイメージがありますが、C言語を学ぶことで誰でもOSの開発が可能です。
ソフトウェア・アプリ開発
C言語はハードウェアだけでなく、様々なソフトウェアやアプリケーションの開発に携わっています。
例えば、デスクトップアプリにあるメモ帳はC言語で作られています。
また、企業の人事や売上などを管理するシステムは大規模なデータ処理が必要なため、処理速度が速いC言語が活用されています。
これはC言語は処理速度が速いという特徴を十分に活かしており、大規模なシステムで処理速度が求められる現場でも対応可能です。
組み込みソフト・AI開発
C言語はロボットや電化製品、産業機械といった組み込みソフトなどにも使用されています。
これらの機械は、ハードウェアを制御する必要があるものなのでC言語が適切です。
そのほかにも、高速な処理速度が求められるAI(人工知能)の開発にもC言語は多く使われています。
ロボットを前進させて歩かせたり、反対に後退させたり、障害物を検知し止まったりといったロボットの動きを制御するために必要なプログラムは、C言語で開発することができます。
ロボット開発にはロボットの外見もとても重要視されますが、ロボットを動かす脳みそとなる制御機能も同じように非常に重要な部分です。
さらに性能のいいロボットを作るためには、今後もC言語が鍵となるでしょう。
基幹系システム開発
C言語は、基幹系システムの開発現場でも多く使用されています。
基幹系システムとは、企業や官公庁などの情報システムのうち、事業や業務の中核に直接かかわる重要なシステムのことです。そのほかに、全社で共通して利用される、その組織全体の基盤の一部となるシステムを指します。
基幹システムは処理が集中することがあるため、処理速度が速いC言語の使用が適しています。
このように高速で処理をすることで、システムダウンを避けることができ、安定した稼働を実現しています。
また、C言語は開発されてからの歴史が長く、信頼と実績を兼ね備えているため、基幹システムなどの重要度が高いシステムで使用されています。
ゲーム開発
大手のゲーム会社の多くは、現在もゲーム開発にC言語を採用しています。
そのため、ゲーム開発を目標にC言語を学ぶ人も多くいます。
作成するゲームの規模によりますが、効率よくゲーム開発をする方法は、開発を補助してくれるツールやライブラリを準備することで、効率よくゲーム開発を進めることができます。
ただし、ゲーム開発では、C言語だけでなくその他の言語も併用して開発をするため、ゲーム開発を行いたい方は、C言語と併せてC ++やC#なども学ぶことで更に本格的なゲーム開発の開発が可能です。
将来的に本格的なゲーム開発を目標としている方は、事前に学んでおくことをおすすめします。
C言語とC++の違い
C ++とは、1983年にC言語の機能を拡張させ、オブジェクト試向を追加することでより効率的なプログラミングができるように開発された言語です。
C言語と互換性があるため、C言語と同時に使用することができます。
C ++はロボットのようなハードウェアと結びつきの強いソフトウェアの開発に向いています。
他にも開発効率が高くなるように色々な拡張機能が追加されています。
C言語とC#の違い
C#とは、JavaとC ++をもとに同社のNET Framework向けのソフトウェア開発に適した仕様に調整・改良したものです。文法や構文は似ているものの別のプログラミング言語です。
C#は他のプログラミング言語とは違い、Microsoft製品との連携やWindowsアプリの開発などに最適です。
C#はJavaをもとに作られていることもあり、様々なツールの補助によるプログラミング習得の手軽さや扱いやすさが特徴です。
C言語の学習方法
C言語はプログラミングの基礎知識から、実用性の高い応用力まで幅広く習得できるのが特徴のプログラミング言語です。
そのため、C言語を学べば基本的なプログラミングは簡単に行うことができるようになります。
そこで以下では、C言語の効率的な学習方法について解説していきます。
市販の参考書を使う
市販の参考書を利用するのは、C言語を学ぶ一般的な方法です。
書店にはC言語関連の書籍が多くあるため、自分のレベルに合った参考書を選んで学習を進められます。
参考書での学習のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリットは1冊数千円の参考書が多いため、比較的コストが低く、学習が始めやすい点です。
一方、デメリットは参考書での学習は疑問点を解消しにくい点になります。
参考書によって解釈や説明方法が異なるため、人によって理解が難しい場合もあります。何度も参考書を買い足すことになれば余分なコストがかかるため、参考書を使って学習する際は、ある程度基礎知識を身につけてからが良いでしょう。
Webサイトで検索をして学ぶ
インターネット上には、C言語に関する解説ページが多くあるため、無料で学習を進めることができます。
参考書を使うよりも、費用をかけずに学習できる点がメリットです。
しかし、参考書のように1つに情報がまとまっているわけではないため、学習したい内容に合わせて何度も検索する必要があります。
また、Webサイトに書かれている情報には、間違っている内容もあるため、内容が正しいかどうかも自分でチェックしなければなりません。
ただし、実際の現場でもコードなどを自分で調べて書くことが多いため、検索する力はプログラミングを行うにあたって必要不可欠だと言えます。今後もプログラミングを続けたい方は検索の力を蓄えることも考えてWebサイトで学習するのもよいでしょう。
プログラミング教室
効率よくC言語を学習する方法は、プログラミング教室の利用です。
参考書やWebサイトと比べると費用が掛かるのがデメリットですが、メリットも多くあります。
プログラミング教室であれば、カリキュラムに沿って学べるため効率よく学習を進められます。
また、分からないことがあったらその場で講師のサポートを受けることができ、同じようにプログラミングを学びに来ている生徒と助け合って実力を伸ばし、問題解決にも繋げられます。
同じ目標を持った生徒同士でモチベーションを高め合えるという、参考書やWebサイトでは体験できない学習方法が特徴です。
C言語を活かせる仕事
C言語は幅広い分野に対応可能なプログラミング言語のため、C言語を活かせる仕事も沢山あります。
そのため、自身の興味ある分野や携わりたい分野を選んでいく必要があります。
そこで以下では、C言語を活かせる仕事の主な種類について詳しく解説していきます。
携わる分野の違いによって、エンジニアとしての内容が大きく異なるため、以下を参考に自身がどのような分野に携わりたいのか考える上での参考にしてみてください。
組み込み・制御系エンジニア
C言語はロボットや産業機械、電化製品などの開発で使用されるため、組み込み・制御系エンジニアなどの仕事に活かせます。
例として、普段の生活に欠かすことのできない炊飯器やエアコンなどの機械の中にもプログラムが組み込まれており、ご飯の炊き具合や部屋の温度調節などを行っています。
このように、ロボットや産業機械、電化製品などの機械の中に組み込むプログラムを開発する仕事があります。
ゲーム開発エンジニア
ゲーム開発エンジニアの仕事は、家庭用ゲームやスマホゲーム、ソーシャルゲームなどの様々なゲームを開発することが主な仕事です。
主な仕事の流れは以下の通りです。
|
ゲーム開発の仕事に役立つ資格として「C言語プログラミング能力検定試験1級」があります。「C言語プログラミング能力検定試験1級」では、ほとんどのゲーム開発で使用されるC言語のスキルを証明できるため、非常に人気の高い資格です。
ソフトウェア開発
C言語では、Windows・MacなどのPCで普段使っているようなソフトウェアを作ることができます。
ソフトウェアとしては、普段使っているメモ帳・Chrome・Safariなどのブラウザがあります。
仕事内容はこのようなブラウザを開発することです。
PCやネットワーク技術を支えている主なソフトウェアはC言語で作られているので、ソフトウェア開発の仕事に携わりたい方は、C言語を学んでおきましょう。
通信系エンジニア
C言語を使用した通信系エンジニアの仕事内容は、ネットワーク機器やテレビ会議、IP電話を使用したシステム開発など、通信に関連したプログラムを開発することです。
言語はC言語のほかに、C ++やJavaなどが使用されます。
組み込み・制御系に共通する点があるため、ネットワーク機器に組み込むプログラムを開発する場合は、両方の知識を身につけられるというメリットがあります。
C言語エンジニアの年収は高い?需要や将来性から年収を上げる方法まで解説!
まとめ
C言語でできることは以下の通りです。
|
C言語はプログラミングの基礎知識から、実用性の高い応用力まで幅広く習得できる大規模開発向けのプログラミング言語です。
ライブラリが豊富なため、幅広い開発分野で採用されています。
そのためC言語を扱うエンジニアとして、C言語が活躍している仕事は幅広く、AI(人工知能)やソフトウェア・アプリ開発など最新技術の開発に携わることも可能です。
C言語の需要は開発されてから今もなお伸び続けているため、C言語を扱うエンジニアの将来性は明るいといえるでしょう。