C#というプログラミングの可能性をどこまでご存じでしょうか?
C#をマスターすることで、フリーランスエンジニアとして仕事の幅を広げていくことができるのです。
「C#というプログラミング言語を学びたいけれど、将来フリーランスエンジニアとして働けるのか不安」
「C#フリーランスエンジニアとして働くときの仕事内容や年収、案件の獲得方法を知りたい」
上記のような悩みを持っているあなたに、今回はC#フリーランスエンジニアについて深掘りしていきたいと思います。
ぜひ、今回の記事があなたの参考になることを期待しています。
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C#とは
C#とは、マイクロソフトが開発したプログラミング言語です。
C#の名称の由来としては、「C++」を拡張した「C++++」の「++++」の部分が「#」に置き換えることができるため、「C#」という名称になったということも言われています。
ちなみに、「C」と「C++」とはまったく別のプログラミング言語であり、「C#」とは互換性もないため、使用する際は注意が必要です。
マイクロソフト社のアンダース・ヘルスバーグ氏が「C#」を開発しました。
マイクロソフトが制作したプログラミング言語のため、Windows向けのアプリケーション開発をする際には抜群に効果を発揮します。
開発したての頃はC#の対応OSはWindowsのみとなっていましたが、現在はAndroid、iOS、Mac OSなどさまざまなOSに対応できるようになっています。
また、Webアプリケーション開発に用いることもできるのです。
C言語とC++との違いにも触れていきましょう。
C言語は、1972年ごろ制作され、処理速度の速さが魅力で多くのシステム開発において利用されています。
C++は、1983年ごろ制作され、C言語をより扱いやすく機能を拡張したものとなっています。
オブジェクト指向の機能を搭載することで、より高度な開発シーンでも使用できるようになったのです。
C言語とC++には互換性があり、置き換えることが可能となっています。
C#は、C言語とC++に加えてJavaの要素を複合して制作されたプログラミング言語となっており、それぞれの長所を組み込んだ仕様が持ち味です。
Java特徴を受け継いだため、C#は複雑で緻密なプログラミングではなく、簡易的なプログラミングで開発を行えることが魅力となっています。
さらに、Javaの特徴であるガベージコレクションを使用でき、必要なくなったメモリを自動的に解放できるのです。
よって、C言語やC++に比べるとリソースの管理が簡単になっています。
C++の使用される分野は、大規模な基幹システムや業務システムの構築、IoTの組み込みソフトウェア開発、宇宙開発などに用いられます。
一方C#が使用される分野として、主にUnityのゲームエンジンを使用し、ゲーム開発やWindowsアプリケーション開発で用いられます。
C言語やC++は高度な計算処理が可能ですが、C#は高度な計算処理が得意ではありません。
弱点を補完するためにUnityというゲームエンジンを併用して、3Dゲーム開発やスマートフォンアプリゲームの開発を可能にしているのです。
C#の特徴
では、C#の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?
次の項目で詳しく見ていきます。
オブジェクト指向
まずは、オブジェクト指向という特徴があげられます。
オブジェクト指向とは、C#はモノ単位で修正を行うことができるため、プログラムを追加・削除・修正を行う際に、プログラム全体に影響を与えることなく修正が可能です。
よって、C#は独立性、再利用性、拡張性を持っているというメリットがあります。
プログラミングが易しい
続いては、プログラミングが易しく、初心者でも扱いやすいという特徴です。
C#はマイクロソフトが開発したプログラミングであるため、マイクロソフト提供のツールでサポートがされていることもメリットです。
よって、プログラミング初心者の方でもスムーズにC#を吸収していけるでしょう。
また、C#は20年以上前から活用されているプログラミング言語のため、マイクロソフト社だけでなく、多くの企業が資料やライブラリを用意しています。
何かわからないことがあればすぐに調べられる環境が整備されていることも、学習がしやすいプログラミング言語という一因です。
Javaと文法が似ている
続いては、Javaと文法が似ているという特徴です。
理由としては、C++とJavaという2つのプログラム言語をベースに作成されたためです。
よって、Javaをあらかじめ学習して文法を把握しておくと、苦労せずにC#をマスターすることができるでしょう。
Unity、Visual Studioと相性がいい
続いては、UnityやVisual Studioと相性がいいという特徴です。
Unityはゲーム開発シーンで利用されるゲームエンジン、開発プラットフォームとして知られています。
2Dゲームや3Dゲーム開発を比較的容易に制作することができるのが魅力です。
Visual Studioは、マイクロソフト社が提供している総合開発環境です。
エンジニアの方がWebアプリケーション開発をする際に利用するため、馴染みのあるツールです。
C#は上記の2つのツールと相性がいいため、効率的にアプリケーション開発などを行っていけるでしょう。
さらに、UnityはVisual Studioと連携することも可能なので、3人寄れば文殊の知恵ではないですが、C#・Unity・Visual Studioと3つを使用することで、より大きな効果を発揮することができるのです。
C#でできること
ここまでC#の特徴について紹介してきました。
では、C#でできることについて見ていきましょう。
まずC#は、Windowsアプリケーションの開発を行うことができます。
マイクロソフト社が制作したプログラミング言語であるC#は、当然Windowsのアプリケーション開発が得意分野です。
ちなみに、WordやExcel、PowerPointなどのマイクロソフト社のOfficeツールも実はC#で制作されています。
C#を使用することで、Windowsアプリケーション開発を効率よく進めることができるでしょう。
C#で、Android・iOSアプリケーション開発を行うこともできます。
環境としては、「Xamarin」という開発環境を使用します。
Androidアプリケーションの場合、「Xamarin.Android」を使用し、iOSアプリケーションの場合、「Xamarin.iOS」の使用が必要です。
システムの開発もC#で行うことができます。
たとえば、CUIアプリケーションのシステム開発を行えるのです。
CUIとは、キーボードに入力されたコマンドによって、オペレーションシステム上で操作を行うユーザーインターフェースのことを指します。
CUIは、Windows、Mac OS、LinuxなどのOSで使用することが可能です。
続いて、Webアプリケーション開発をC#で行うことも可能です。
Web上で動作するアプリの開発の例としては、FacebookやTwitter、Instagramなどがあげられるでしょう。
Visual Studioを用いて、ASP.NETというフレームワークを使用することで、Webアプリケーション開発を実行することができます。
続いては、ゲームの開発を行うことができることがあげられます。
ゲームエンジンとしての役割を持つUnityとC#を併用してゲーム開発を行っていきます。
たとえば、Play Station4やNintendo Switch、そのほかのPCゲームといったものはUnityで制作されていますが、C#も開発に関わっているのです。
また、VR/ARの開発をC#で行うこともできます。
注意点としては、UnityとUnreal engineという開発環境が必要なことです。
ちなみに、Unityの開発環境ではC#を使用し、Unreal engineの開発環境ではC++などを使用していきます。
例をあげると、Pokemon Goやドラゴンクエストウォークなどがあります。
Unityについて詳しく知りたい場合は、下記の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
Unityエンジニアの将来性は高い!年収の相場・上げ方から必要なスキルまで解説!
Unityエンジニアとは?求人内容や年収、未経験でも活躍できるのか紹介!
C#を使った開発事例
それでは、C#を使用した開発事例を紹介していきます。
まずは、マイクロソフト社が提供している「Bing」と「MSN」です。
「Bing」は、マイクロソフト社の独自のアルゴリズムを組み込んだ検索エンジンのことです。
アルゴリズムによって、検索結果画面に表示されるWebサイトページの掲載順位が変わるため、一度Bingで検索してみて、Googleで検索した場合と比べてみるのも面白いかもしれません。
そして、「MSN」は、Internet Explorerのデフォルトページとして設定されているポータルサイトで、検索ボックスにはBingが搭載されています。
続いては、「価格.com」です。
「価格.com」は、さまざまな商品の値段を比べて、最も安いお店を見つけることができるWebサイトページです。
また、カタログ通販の「ニッセン」にもC#は使用されています。
さらに、スマートフォンアプリゲームの「神獄のヴァルハラゲート」にも採用されています。
C#は処理速度が安定しており、オブジェクト指向で修正がしやすく、プログラミングも難しくないため、さまざまなサービスで利用されているのです。
C#の将来性
では、C#の将来性について見ていきましょう。
結論から申し上げると、C#は今後も大きく成長をしていき、需要が高まっていくため、将来性があると言えます。
マイクロソフト社が開発したC#は、今後もマイクロソフト社の製品・サービスで多用されていくでしょう。
そして、マイクロソフト社が潰れない限り、開発の現場で活用されていく可能性が高いです。
すでに、Windows以外のOSでも使用できるようになるなど、広がりを見せているため、今後も幅広い領域で活用されることを期待できます。
今後需要が増えていくのはどんなITエンジニア? 将来性を解説
C#フリーランスエンジニアの仕事内容
ここまで、C#というプログラミング言語には将来性があるという説明をしてきました。
では、C#のフリーランスエンジニアとして働く際にどのような仕事をこなしていくのか、仕事内容を見ていきましょう。
まず、スマートフォンアプリゲーム、ソーシャルゲームの開発などのゲーム開発があげられます。
Unityと併用することで、ゲーム開発をすることができるため、ゲーム業界でC#フリーランスエンジニアは大活躍するでしょう。
デザインスキルやエンターテインメントスキルが試されるシーンが多いため、プログラミング言語以外の知識も必要となります。
デザイナーさんからの指示をもらって、的確にプログラミングに落とし込みを行っていき、ゲームに反映させていくのです。
リアリティやコミカル、シリアスといったそれぞれのゲームの世界観を崩さないように、丁寧にプログラミングをしていく必要があります。
また、テストにかかる時間も多く、プログラミングを活用してテストを自動化することもフリーランスエンジニアに求められる仕事です。
続いては、業務系システム開発の仕事です。
クライアントのシステム要件を整理して、アプリケーション開発を行っていきます。
セキュリティ性を高めるために、繰り返しテストを行ったり、計画的に仕事を進めなければなりません。
また、Webアプリケーション開発の仕事もあげられます。
ブラウザ上で起動するアプリケーションの開発を行っていくことも重要な仕事です。
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに作業を分担し、Webアプリケーション開発を進めていきます。
フロントエンド開発では、Webサイトページに動きをつけたり、デザインを制作したりします。
バックエンド開発では、データベースにデータを保存し、データ抽出処理などを行っていきます。
自分なりのアイデアで制作していくというよりも、クライアントの要望をきちんと聞いてプログラミングに反映していくイメージです。
よって、急な意見の変更など、クライアントに振り回されることも多々あるでしょう。
しかし、難しい要望に応えてこそ、C#フリーランスエンジニアとしてのスキルが上がりますし、腕の見せどころだと言えます。
常駐エンジニアとフリーランスエンジニアの年収の差
では、常駐エンジニアとフリーランスエンジニアの年収にはどのくらいの差があるのでしょうか?
詳しく解説していきます。
まずは、会社員のC#エンジニアの年収は平均で約456万円となっています。
一方、C#のフリーランスエンジニアの平均年収は約575万円です。
経験が少ない方は約300万円、3〜5年ほどの経験があれば約500〜600万円、5年以上のベテランであれば1,000万円以上が見込めます。
C#の案件は月額の平均単価が約66万円となっています。
約44万円〜115万円と幅は広くなっています。
よって、正社員エンジニアとして働いた場合よりも、フリーランスエンジニアとして働いたほうがより年収が高いことがわかります。
年収を増加させたいのであれば、会社に属して働くのではなく、フリーランスエンジニアとして働く選択肢を考えることも必要でしょう。
フリーランスエンジニアで年収2,000万円は可能?達成可能な言語や相場を解説
フリーランスエンジニアの単価相場は?単価の上げ方と高単価案件の見つけ方をまとめて解説
C#エンジニアの求人数・案件数
C#フリーランスエンジニアとして働くほうが年収が高くなる傾向があることがわかりました。
では、C#のフリーランスエンジニアの案件数はどのくらいあるのでしょうか?
まず、「ITプロパートナーズ」では「C#」と検索すると、約160件ほど案件が掲載されています。
ITプロパートナーズは、リモートワーク案件などが多く、自由に働いていきたいフリーランスには最適なエージェントサイトです。
週2回の勤務や、在宅勤務などの案件があることで、お子さんがいるお母さんでも安心して働けるでしょう。
受託案件の空いている時間を利用して、スポットでできる案件もあるため、時間を有効活用することもできます。
また、フリーランスエンジニアの専用エージェントである「レバテックフリーランス」には「C#」と検索した結果、約570件ほど案件が表示されました。
レバテックフリーランスは、非常に多くの求人を扱っているITフリーランスのためのエージェントサイトとなっています。
案件の規模が大きいことで有名で、あなたの希望や条件に合った案件を見つけることができるはずです。
大手企業の案件も多く、高単価案件を獲得したい方におすすめだと言えるでしょう。
よって、どのエージェントサイトで調べてもC#フリーランスエンジニアの案件は多いということがわかります。
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C#エンジニアが案件を獲得するためには
まずは、フリーランスエンジニアの専用エージェントに登録をしましょう。
非常に高いスキルや貴重な経験値があったとしても、自分でクライアントを探すために営業をかけていくことは、効率も悪いし手間もかかります。
実際に、フリーランスエンジニアとして独立した後、自分で営業をかけて案件を獲得することができずに、フリーをやめる人が多いです。
自分で営業をかけることが難しいのであれば、フリーランスエンジニア専用エージェントや代理店を利用することをおすすめします。
フリーランスエンジニアとして活躍していくためにも、自分の仕事の作業時間を確保することが大切です。
だからこそ、仕事を獲得するために、エージェントサイトを利用して工数を削減することが必要なのです。
よって、意地を張ることなく、フリーランスエンジニア専用エージェントを利用することをおすすめします。
さらに、SNSを活用して案件を探すことも可能です。
理由としては、SNSにはフリーランスエンジニアが集まるコミュニティがたくさんあるからです。
たとえば、C#の学習方法を聞いたり、C#のフリーランスとして活躍するにはどのようにすればいいかを聞いたりすることもできます。
SNSで「自分はC#のフリーランスとして活動している」というアピールをしていくことで、企業の方が発見してくれて、仕事を依頼してくれる可能性もあります。
さらに、前の職場などの人脈をたどって、仕事をもらうことも大切です。
SNSで知り合いを作ったり、独立前の仕事仲間から仕事をもらったりするなど、決してすべて一人でやると強がらずに柔軟性を持って、営業をかけていきましょう。
求人を選ぶポイントとしては、「理想とする働き方かどうか」「案件の報酬が見合っているか」「スキルや経験に合っているか」という3つのポイントを意識しましょう。
自分の求める報酬額ではない場合、仕事のモチベーションアップにもつながらず、成果物の成果も下がってしまいます。
よって、ベストは大手企業の案件や直請け案件、上流工程の案件をもらうことです。
また、自分の希望する条件に合っていないとうまく成果を出せないかもしれません。
たとえば、リモートワーク、週2回勤務、フレックス勤務などの条件面は働いていく上で理想とする項目です。
条件面をないがしろにした場合、後々自分の選択に疑問を感じ、仕事を投げ出してしまう恐れもあります。
きちんと、仕事を獲得する前に「どのような働き方を希望するか」を自己分析する必要があるのです。
さらに、自分のスキルや経験を活かせるかどうかも大切です。
たとえば、これまでリーダーとして部下を指導・育成してきたのであれば、リーダーシップを発揮できるマネージャーのような立場の案件を獲得するのがよいかもしれません。
また、これまで一人でコツコツC#のソースコードを書き続けて、「処理が速い」と評判だったのであれば、一人で作業でき、生産性を高めていける案件を探すべきです。
自分の向いている方向と別の案件を受注した場合、実力が発揮できずに苦労する危険性があります。。
よって、自己分析や業務の棚卸しをして、自分に最適な案件を獲得するようにしていきましょう。
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まとめ
今回は、C#フリーランスエンジニアとして活躍していくための記事を書いてきました。
C#フリーランスエンジニアの仕事内容や年収、案件数、仕事を獲得するための方法などを紹介してきたので、独立をめざす方の参考になれば幸いです。
せひ、今後もあなたのスキルを高めて仕事の幅を広げて行きましょう。