Rubyは人気のプログラミング言語で、転職市場や実務の現場でも重宝されるスキルです。
今後も、ますます需要が高まることが予測されています。
しかも、Rubyは日本の技術者が開発したということで、親近感を感じることができるめずらしいプログラミング言語です。
また、比較的易しいプログラミング言語なので、初めて触れるプログラミング言語としても最適です。
ぜひ、Rubyの資格を取得して、今後のあなたが仕事で活躍していけるように、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。
この記事では、おすすめのRuby資格を紹介するだけではなく、資格をとることによるメリットや、勉強方法についても徹底解説します。
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Rubyとは?特徴を紹介
まず、Rubyとはどのようなものなのでしょうか?
ここではRubyの特徴を紹介していきます。
資格を取得するにあたって、モチベーションの維持は大切です。
Rubyの特徴を理解することで、今後自分がどのようなプログラミング言語のスキルを身に付けることができるかをきちんと把握しておきましょう。
- オブジェクト指向(プログラムの修正や問題特定が容易)
- 初心者でも習得しやすい
- 日本で生まれたプログラミング言語
- Web開発向けのフレームワーク(Ruby on Rails)
- 高い汎用性
①オブジェクト指向(プログラムの修正や問題特定が容易)
まずは、Rubyはオブジェクト指向という特徴です。
オブジェクト指向とは、複数のモノを準備して、それぞれのモノを組み合わせて作品を作り上げるように表現し、コンピューターに動作をさせるという考え方を指します。
オブジェクト指向のメリットとして、プログラムの修正や問題の特定が簡単であることがあげられます。
1つのオブジェクトごとに細分化されているため、ある問題箇所を見つけたら、問題のあるオブジェクトを一つだけ修正すればいいからです。
その他のオブジェクトに影響を与えることがないため、修正も短く、全体に悪影響を及ぼすこともありません。
Rubyの他にも、JavaScriptやJava、PHP、C++がオブジェクト指向言語となっています。
②初心者でも習得しやすい
続いては、初心者でも習得しやすいという特徴です。
Rubyは、ソースコードがシンプルでわかりやすく、比較的難易度が低いと言えます。
理由として、Rubyはプログラムの実行前にコンピューターが理解できる形に変換するコンパイルという作業をする必要がないからです。
Rubyは実行前にプログラムを1行ずつ変換するインタプリタというものを利用することができます。
よって、コンパイルが不要で、作業工程が少ないのです。
そして、プログラムに問題があったとしても、途中まで動きを確認できるため、実践学習をスムーズにできるというメリットがあります。
また、ソースコードの記述量が少なく、読みやすく書きやすいプログラミング言語です。
保守性に優れており、性能が高いことから初心者でも問題なくプログラムを開発することができます。
だからこそ、Rubyは他のプログラミング言語よりも、初心者が学習する際に習得しやすいプログラミング言語だと言えるでしょう。
③日本で生まれたプログラミング言語
続いては、Rubyは日本で生まれたプログラミング言語だという特徴です。
日本人のまつもとゆきひろ氏が開発し、国際規格である「国際電気標準会議」で初めて認定された日本発のプログラミング言語です。
もちろん日本で開発されたので、マニュアルや情報書も日本語で情報収集する際も躓くことがありません。
④Web開発向けのフレームワーク(Ruby on Rails)
続いては、Web開発向けの「Ruby on Rails」というフレームワークがあるという特徴です。
フレームワークとは、Web開発において必要な機能を集めた枠組みのことを指します。
Rubyは、「Ruby on Rails」というフレームワークを使用することで、Webアプリケーション開発をする際に効率的に作業を進めることができるのです。
「Ruby on Rails」の他にも、Rubyは「Padrino」「Hanami」「SINATRA」「Ramaze」などのフレームワークを使用することができます。
⑤高い汎用性
続いては、高い汎用性を持っているという特徴です。
Rubyは汎用性が高くWeb開発以外でも使用することができます。
また、Windows、Mac OS、LinuxといったさまざまなOS環境で動作可能でマルチプラットフォームであるということも汎用性が高い理由です。
ちなみに、Rubyはメタプログラミングというソースコードからソースコードを生成することができるプログラミング言語でもあります。
よって、複雑な処理だとしてもシンプルなソースコードを記述することで、プログラミングをできるので、開発工数の削減やコストの削減が可能です。
Rubyエンジニアに求められるスキルとは?
ここまでRubyの特徴を紹介してきました。
Rubyは非常に需要が高く、マスターしておいて損はないということが理解できたと思います。
では、実際にRubyエンジニアとして、どのようなスキルが求められるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
フレームワークを利用するスキル
まずは、フレームワークを利用するスキルです。
フレームワークはWebシステム開発やWebアプリケーション開発で、必要な機能をパッケージとして提供するツールのことを指します。
フレームワークを使用することで、効率的に開発を進めていくことができます。
Rubyには「Ruby on Rails」というフレームワークがあり、COOKPADや食べログ、Hulu、グノシー、Wantedlyといった有名なサービスを生み出してきました。
また、「Padrino」「Hanami」「SINATRA」「Ramaze」などといった、よりシンプルなフレームワークもあり、小規模開発をする際に利用できます。
より多くのフレームワークを習得し利用できれば、それだけ仕事の幅を広げることが可能です。
上流工程を理解するスキル
続いては、上流工程を理解するスキルです。
Rubyを使ってプログラミング業務をするだけでなく、要件定義や企画設計といった上流工程の経験をしておくことで、上流工程を理解することができます。
通常はRubyエンジニアはバックエンドの開発を担当しますが、細部だけでなく全体を俯瞰できるスキルがあるとエンジニアとしての付加価値を高めることができます。
相手の気持ちになって業務設計をしていくことで、フロントエンジニアやSEといった他のチームともうまくコミュニケーションを取っていけるでしょう。
クラウドに関する知識
続いては、クラウドに関する知識です。
クラウドサービスとは、仮想サーバー上にデータを保管するサービスを指します。
バックエンドを担当するRubyエンジニアだからこそ、クラウドサーバーを理解することで、さまざまな開発案件に対応できるようになるでしょう。
代表的なクラウドサービスにはAWS(Amazon Web Service)、Microsoft Azure、GCP(Google Cloud Platform)などがあげられます。
クラウドサービスやクラウドサーバーに関する知識を習得することで、インフラエンジニアやフルスタックエンジニアを目指すことも可能です。
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Rubyエンジニアからのステップアップ
ここまで、Rubyエンジニアに求められるスキルについて紹介してきました。
では、Rubyエンジニアからのステップアップにはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
PM(プロジェクトマネージャー)
まずは、PM(プロジェクトマネージャー)へのステップアップです。
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体を円滑に進めていくために管理する責任者のことを指します。
たとえば、開発チームを複数担当してまとめたり、プロジェクトに使用できる予算の調整をしたりといった業務内容です。
Rubyエンジニアとして実績を積んで現場の考えを吸収し、より高い視点でプロジェクト全体を俯瞰して管理したいという方におすすめの職種となっています。
Rubyは多くのプロジェクト現場で使用されているため、過去の経験を活かしてプロジェクトマネージャーとして適切な行動を取っていけるでしょう。
フリーランスのRubyエンジニア
続いては、フリーランスのRubyエンジニアです。
企業に所属してRubyエンジニアとして経験値を蓄えた後に、独立してフリーランスエンジニアとして活動していくステップアップもあります。
フリーランスエンジニアは、自ら営業をかけて案件を獲得しなければなりません。
よって、プログラミング技術だけではなく、営業スキルも必要となります。
しかし、メリットとしては自分の好きな時間に好きな場所で理想の働き方をすることができるでしょう。
そして、正社員エンジニアと比較するとフリーランスエンジニアのほうが年収が増加する傾向にあります。
Rubyエンジニアの需要は高く、Webアプリケーション開発の現場で重宝されること間違いなしです。
ぜひ、基礎を身に付けたらフリーランスエンジニアとして活躍してみてはいかがでしょうか?
Rubyエンジニアのスペシャリスト
続いては、Rubyエンジニアとしてスペシャリストになることです。
プロジェクトマネージャーとしてメンバーをまとめたり、フリーランスエンジニアとしてガンガン営業したりするのが向いていないという方もいらっしゃると思います。
「黙々と一人で作業したい」「シンプルに開発やプログラミングをするのが好き」という方は、ぜひ、Rubyエンジニアのスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか?
ECサイトの開発やWebアプリケーション開発など今後需要が高まっていく中で、Rubyエンジニアのスペシャリストとして仕事を極めていくことで楽しくスキルアップができるでしょう。
Rubyのおすすめ資格 Ruby技術者認定試験
ここまで、Rubyは非常に学ぶ価値のあるプログラミング言語であることを解説していきました。
ここからは、いざあなたがRubyの資格を取得するにあたって、おすすめの資格である「Ruby技術者認定試験」を紹介していきます。
①Ruby技術者認定試験Silver
まずは、Ruby技術者認定試験Silverです。
Ruby技術者認定試験とは、Ruby技術者向けの知識や技能を認定するための資格取得試験となっています。
Rubyを生み出したまつもとゆきひろ氏が理事長を務めている「Ruby Association」という非営利団体が試験の運営をしています。
Rubyをベースとしたシステムの設計、開発、運用をするエンジニアやRubyのシステムを提案するコンサルタントやRubyを指導する講師、学生が対象です。
Ruby技術者認定試験Silverは、基本的な知識の出題です。
たとえば、Rubyを使った基本文法の知識、頻発するクラスやオブジェクト、標準ライブラリといった基礎レベルの技術などがあげられます。
Rubyをこれから学習していく社会人の方や学生の方向けの試験です。
下記に詳細を表でまとめています。
試験方法 | コンピュータ試験(CBT方式) |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 50問(選択問題) |
合格基準 | 75% |
対象バージョン | Ruby 3.1x |
出題範囲 | ◆文法
・コメント ・変数/定数とスコープ ・リテラル(数値、文字列、文字、配列、真偽値、ハッシュなど) ・演算子 ・条件分岐 ・例外処理 ・ループ ・メソッド呼び出し ・メソッド定義 ・ブロック ・クラス定義 ・モジュール定義 ・キーワード引数 ◆組み込みライブラリ ・よく使用されるクラス、モジュール (Object、数値クラス、String、Array、Enumerable、Hash、Kernel、Comparableなど) ◆オブジェクト指向 ・継承 ・mix-in ・ポリモルフィズム |
料金 | 16,500円(税込み) |
出典元:
https://www.ruby.or.jp/ja/certification/examination/
②Ruby技術者認定試験Gold
続いては、Ruby技術者認定試験Goldです。
先ほどのSilverよりも1つ上のレベルの試験がGoldとなっています。
Ruby技術者認定試験Goldを受験するためには、Silverに合格していることが必須です。
Goldは、Rubyの文法やオブジェクト、ライブラリなどSilverよりも深く掘り下げた難易度が高い内容が出題されます。
また、アプリケーションの設計など実践的な内容もあり、プログラミングの実践技術を持っていることが前提の出題となるでしょう。
試験の詳細は下記に表として記載いたします。
試験方法 | コンピュータ試験(CBT方式) |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 50問(選択問題) |
合格基準 | 75% |
対象バージョン | Ruby 3.1x |
出題範囲 | ◆実行環境
・組み込み変数/定数 ◆文法 ・変数/定数 ・リテラル ・演算子 ・大域脱出 ・例外処理 ・ループ ・ナンバードパラメータ ・ラムダ式(->) ・ブロック ・パターンマッチ ・ヒアドキュメント ・キーワード引数 ◆組み込みライブラリ ・よく使用されるクラス、モジュール (Object、数値クラス、String、Array、Enumerable、Kernel、Comparableなど) ・数値 ・正規表現 ・Proc ・Enumerator ◆オブジェクト指向 ・メソッドの詳細 ・メソッドの可視性 ・クラスの詳細 ・クラスの継承 ・モジュールの詳細 ・Module#prepend ・Refinements ◆メタプログラミング ・eval、define_method、instance_variable_getなど ◆標準添付ライブラリ ・time、date、forwardable、singletonなど |
料金 | 16,500円(税込み) |
出典元:
https://www.ruby.or.jp/ja/certification/examination/
③Ruby技術者認定試験Platinum
続いては、Ruby技術者認定試験Platinumです。
SilverとGoldは現在あるのですが、Platinumはこれから開設する予定となっています。
内容や難易度はGoldを一段階レベルアップしたレベルとなる予定です。
Rubyの資格を取るメリット
ここまで、Rubyの資格の種類について紹介してきました。
それでは、資格を取得するメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
キャリアアップに役立つ
まずは、キャリアップに役立つというメリットがあります。
これまでRubyのことをまったく知らなくても、学習を繰り返していくことで着実に身についたRubyのスキルを各方面の仕事で活かせるでしょう。
自分のキャリアを選択する上で、Rubyエンジニアのスペシャリストになるか、フリーランスのRubyエンジニアになるか、プロジェクトマネージャーになるかといった選択肢があります。
自分の理想の働き方やスキルをどのように活かしていきたいかを分析して、資格を取得してキャリアアップをしていきましょう。
年収アップの可能性を高める
エンジニアへ転職する際など、Rubyのスキルが特に役に立ちます。
そして年収アップの可能性が高くなるのです。
年収は高ければ高いほどいいので、そのためにRubyの資格を取得しましょう。
資格を持っていることで、フリーランスエンジニアとして活動する際も有利に働きます。
アプリやサイトの開発の仕事ができる
現在、Web系の仕事をしていて、スキルアップのためにRubyの資格を取る場合もメリットがあります。
それはECサイトの開発やWebアプリケーション開発ができるようになることです。
今までできなかった分野の仕事ができるようになることで、心機一転で初心に帰って仕事を楽しむことができるでしょう。
Rubyのスキルは市場価値が高い
Rubyは市場で求められぜひ、市場価値を高めたいと思っている若者にはもってこいの資格です。ているスキルのため、非常に重宝されます。
これからの時代、生き残っていくために、ぜひ資格を取得しましょう。
転職で有利になる
エンジニアへ転職するなどの目標がある場合は、ぜひRubyの資格を取得しましょう
転職面接でRubyを使えるとアピールすれば、即戦力として採用される確率が高まります。
転職を視野にいれて、新しいスキルを身につけましょう。
Rubyの将来性はないって本当?他の言語の比較や今後安定して稼ぐ方法を考察!
Rubyの勉強方法
Rubyの資格を取得するメリットを見てきました。
最後に、Rubyの勉強方法について下記の項目に分けて紹介していきます。
参考書で学習する
まずは、参考書を購入して学習することです。
今は動画学習なども流行していますが、やはり書籍に勝る情報はありません。
自分の気になった部分はとことん読み込み、復習することで自然と身につきます。
おすすめの参考書を周りに聞いたり、ネットで調べて購入して、学習していきましょう。
実務で働きながら習得する
続いては、実務で働きながら学習するという方法です。
これは今現在エンジニアとして働いている人だけではなく、未経験でエンジニアとして転職をして学びながら成長していくこともできるのです。
スキルを身に付けてから転職するという方法だけではないというのは、衝撃的かもしれません。
しかし、働きながら学校に通う人がいるように、働きながら会社で勉強してもいいはずです。
あなたに合った方法でぜひ、勉強時間を確保していってRubyのスキルを身につけましょう。
スクールに通う
続いては、スクールに通うことです。
最近は、プログラマーを目指して、プログラミングスクールに通うことが当然になっています。
初期投資だと思って、自分にお金をつぎ込んで、これから活かせるRubyのスキルを身に付けることは素晴らしいです。
スクールで出会った仲間とわからない部分を聞き合ったりできることもあるでしょう。
独学よりもスクールに通いながら知識を身に付けるのも一つの戦略です。
Rubyの資格を取得して仕事の幅を広げよう!
今回は、Rubyのおすすめ資格や資格をとるメリットについて紹介してきました。
Ruby技術者認定試験は、SilverとGoldがあり、今後Platinumが生まれる可能性があります。
Rubyの基礎や応用をマスターすることで仕事のキャリアアップや年収アップ、転職市場での付加価値が高まっていきます。
Rubyエンジニアに求められるスキルやRubyエンジニアからのステップアップについても紹介してきたので、資格取得のモチベーションも上がるでしょう。
自分に合った勉強方法で資格を取得してRubyエンジニアを目指していきましょう。
ぜひ、今回の記事を参考にしていただけますと幸いです。