Javaというプログラミング言語をご存知でしょうか?
アプリケーションの開発やシステムの開発では、日々数多くのプログラミング言語が使用されています。
Javaは、その中でも非常に世界中で人気があるプログラミング言語です。
今回は、Java言語とはどういったプログラミング言語なのか、特徴や具体的にできること、将来性や歴史、メリットとデメリットなどについて詳しく深掘りしていきます。
これから開発者を目指す方や、現在開発者の方も参考になる記事を書いていきますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。
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Javaとは
Javaとは、200種類以上存在するプログラミング言語のうちの一つです。
また、歴史が長くGoogle三大言語の一つです。
他の2つはC++言語とPython言語となっています。
Javaが昔から根強い人気を博している理由としては、どのような環境下でも問題なく使用できる言語だからでしょう。
システム開発やWeb開発、アプリケーション開発などさまざまな現場で使用されています。
また、Javaは、大企業などの規模が大きいシステム開発やAndroidアプリの開発が得意です。
さらに、Javaという言葉を聞いて何かを連想しませんでしょうか?
JavaScriptを連想したのではないでしょうか。
JavaとJavaScriptは非常に似ている名称で、先頭部分が完全一致しているのですが、まったく別のプログラミング言語です。
Javaというプログラミング言語は、主に業務システムやWebサービス、Android向けのアプリの開発などに利用されることが多いです。
一方、JavaScriptというプログラミング言語は、Webブラウザ上でサイトの色を変更したり、ポップアップを表示させたり、カルーセルなどの動きを表現したりする際に利用されることが多いのです。
名称こそ似ていますが、機能も役割もまったく異なるため、JavaとJavaScriptを混同しないように注意する必要があるでしょう。
Javaの特徴
ここまでJavaの概要を紹介してきました。
それでは、Javaの特徴としてはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
JVM(Java仮想マシン)で動いている
まずは、JVMで動いているという特徴があげられます。
JVMとは、Java Virtual Machineの略称で、日本語でJava仮想マシンという意味です。
Java仮想マシンとは、Javaのために疑似的に作成されるマシンのことをいいます。
そして、Javaは仮想マシン上で動作をするといった流れです。
JVMで動いていることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
メリットとしては、JVMが動作するコンピュータ上でならJavaは問題なく利用できるということなのです。
つまり、コンピュータの本体上でJavaが作動するわけではなく、仮想マシンがコンピュータ本体に代わってJavaが動きやすい環境を整えてくれているというイメージです。
よって、どのようなコンピュータだとしても、JVMを動かせば問題なくJavaを使用できると言えるでしょう。
たとえば、WindowsでもMacでも、Linuxでさえも問題なくJavaは動作することができます。
どこでも動作できるのは、Java仮想マシン(JVM)のおかげなのです。
オブジェクト指向
続いて、Javaは、オブジェクト指向で制作されているという特徴があげられるでしょう。
オブジェクト指向とは、モノ同士を関係させて、組み立てていくプログラミングの考え方のことです。
モノのことをオブジェクトという表現に言い換えています。
たとえば、スマートフォンを作るときに、画面の液晶、カメラ、ボタン、半導体などさまざまなパーツを組み合わせて制作するはずです。
そして、個々のパーツを準備することさえできれば、パーツ同士を組み合わせるだけなので、非常に効率的に作業を進めることができるでしょう。
このように、オブジェクト(モノ)同士を組み合わせて開発を効率的に進めていく考えをオブジェクト指向というのです。
世界中で扱われている
続いては、世界中で扱われているという特徴があげられます。
昔から人気のプログラミング言語で機能も優れているためです。
たとえば、処理速度が非常に速いことも人気の理由の一つでしょう。
起動時にコンパイルを必要とするコンパイル言語であることが処理速度が速い要因だと言われています。
コンパイル言語とは、あらかじめコンパイル済みのファイルを用意してから実行する必要があるのです。
実際にプログラムの実行時には、コンパイルを行う作業が省かれるため、処理スピードが上がるのでしょう。
また、セキュリティが高いことも世界中で人気の理由です。
第三者が作成したアプリケーションだとしても、安全に実行することが可能となります。
セキュリティの高さが評価されて、銀行や証券などの企業の大規模な情報システムに利用されることが多いです。
さらに、ライブラリが豊富にあるため、さまざまな機能を自分のプログラムに非常に簡単に取り込むことができることも人気の理由です。
まったくゼロの状態から機能を開発するという工数を削減することができて便利だと感じるでしょう。
Javaでできること
Javaの特徴について紹介してきました。
では、実際にJavaを使ってどのようなことが実現できるのでしょうか?
下記の項目に分けて見ていきましょう。
・業務システム開発
莫大な数の情報を管理するために、データベースを活用しており、オンラインで動作しています。
・Androidアプリ開発
GoogleのサービスであるAndroidそのものがJavaのシステムで動いているため、AndroidアプリもJavaを活用しています。
ちなみに、国内のスマートフォンのシェアはAndroidが40%で、iPhoneが60%です。
しかし、世界全体で見た場合、Androidのシェアのほうが高く、Androidアプリの需要が高いと言えるでしょう。
・Webアプリケーション
Webアプリケーションの例としては、Twitterがあげられます。
TwitterはもともとRubyで開発されていたのですが、アクセスが一気に集中した場合、処理が追いつかずにエラーメッセージが表示されてしまうという状況だったのです。
そこで、RubyからJavaに変更したことで、アクセス数が集中しても、問題なく動作を行えるようになりました。
Javaは、開発に多くの時間を費やすため、小規模なWebアプリ開発には不向きです。
よって、Twitterのような大規模なアプリの開発のほうが向いていると言えるでしょう。
・Webサイト
Webサイトのフロントエンドと呼ばれるユーザーが実際に見るページにはHTMLとCSSが使用されています。
一方で、バックエンドと呼ばれる実際にコンピュータが処理を行うサーバー側のプログラムには、Java、PHP、Rubyなどが使われています。
楽天市場などのECサイトではJavaが採用されているのです。
・ゲーム開発
ゲーム開発のプログラミング言語は、C#が有名ですが、Javaも使用されることがあります。
マインクラフトのようなゲームはJavaで開発されています。
・組み込みシステム
1996年から、家電製品のプログラムにJavaが採用されるようになりました。
ブルーレイディスクプレイヤー、洗濯機、冷蔵庫、テレビ、カーナビなど多くの家電製品はJavaが携わっています。
Javaを使った開発事例
まずは、Javaを使った開発事例を紹介していきます。
スマホアプリ開発
スマートフォンのアプリケーションの開発において、Javaは活用されています。
Javaは、Webサービスやアプリケーション開発との相性が良いことで知られているのです。
AndroidアプリなどのスマートフォンアプリやWebアプリ、PCアプリなど幅広い分野で使用されています。
具体的な事例としては、企業の業務システムや金融機関の会計システム(楽天グループ株式会社、三菱東京UFJ銀行)、無料オフィスソフト、ジャストシステムズなどのWebアプリ(Open Office、一太郎)、さらにTwitterといったSNSアプリ(Twitter社)の制作にもJavaが使われているのです。
ソフトウェア開発
Javaは、ソフトウェア開発にも活用されています。
中でも組み込みソフトウェアという分野で、組み込み機器と呼ばれるハードウェア上で動作するソフトウェアのことです。
たとえば、テレビ、温度計、電子レンジ、デジタルカメラなどが組み込み機器としてあげられます。
上記の組み込み機器の特徴としては、特定の用途専用の機能が搭載されていることです。
実は、組み込み機器のような家電製品にはC言語やJava、C++のようなプログラミング言語が活用されているのです。
ちなみに、家電製品ではOSにLinuxを採用していることが多いので、家電製品の開発に携わりたいのであればLinuxを学習することをおすすめします。
Java言語の将来性
ここまで、Javaができることや実際の活用事例を紹介してきました。
それでは、Java言語の将来性はどうなっていくのでしょうか?
現状、システム開発の現場において、Javaは非常に重宝されています。
Javaエンジニア職の求人数も多く積極的に採用をしている状態と言えるでしょう。
もちろん仕事の案件についても、プログラミング言語の中で、Javaが最も多いという状況です。
そして、これからもJavaが衰退していく気配はないため、今後のJavaの将来性も明るいと考えられるでしょう。
また、システム開発の現場でJavaは古くから扱われているため、既存システムはJavaで制作されていることがほとんどです。
よって、運用作業や保守作業に関しても高い需要が見込まれると分析します。
しかし、クライアントサイドにおけるJavaの需要はそこまで高くありません。
なぜなら、クライアントのアプリケーション開発自体が、行われることが少なくなっているためです。
サーバーサイドやスマートフォンアプリサイドにおいては、Javaの需要は圧倒的です。
Javaエンジニア職の需要は今後も伸びていくと言えるでしょう。
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Javaの歴史
Javaの歴史は、1990年代までさかのぼります。
元々は、サン・マイクロシステムズによってスタートしたOakという言語プロジェクトだったのですが、商標権に問題があり、Javaという名前で世界に公開されるプログラミング言語となったのです。
プラットフォームに依存することなく、どこでも動作するというコンセプトが非常に人気となりました。
Javaの優位性
Javaの優位性としては、何と言っても、プラットフォームに依存せずにどのようなPCでもJVM(Java仮想マシン)を生成することで動作するということでしょう。
OSに依存することなく、Windows、Mac、Linuxどのような環境下でも動作することが魅力です。
また、オブジェクト指向で部品単位で構築できるプログラミング言語ということも強みとしてあげられるでしょう。
Javaのメリット、デメリット
ここまで、Javaの将来性や歴史、優位性を解説してきました。
では、Javaのメリットとデメリットについてはどのようなものがあるのでしょうか?
それぞれ見ていきましょう。
メリット
・実行速度が高い
・実行環境に依存せず、どこでも動作する
・セキュリティが高い
・大規模のシステム開発に向いている
・日本語で参照できる資料が多い
・APIやライブラリが多い
・Javaエンジニア職の求人数が多い
デメリット
・オブジェクト指向に関しての知識が必要
・小規模のシステム開発には向いていない
・初心者が理解するのにはハードルが高い
・学習する際に費用がかかる
Javaの始め方
Javaのメリットとデメリットを紹介したところで、実際にJavaを始めるにはどのようにすればよいのでしょうか?
ここではインストールの方法を見ていきましょう。
インストール方法
事前準備
①PCの設定からWindowsシステムで、PCのビット数が32ビットか64ビットかを確認する
JDK(Java Development Kit)のダウンロード
①Javaのホームページ「でJavaをダウンロード」をクリックする
②「JDKをダウンロード」をクリックする
③自分のビット数を確認して32ビットか64ビットを選択する
④「I reviewed and・・・」にチェックを淹れて、ダウンロードボタンをクリックする
JDKのインストール
①ダウンロードしたインストーラを実行して「次へ」をクリックする
②インストール先をメモして次へをクリックする
③インストールが実行される
④「閉じる」をクリックしてインストール完了
まとめ
いかがでしたか?
今回は、Javaとはどのようなものか、特徴や具体的にできること、将来性、歴史、メリットとデメリット、インストール方法について詳しく解説してきました。
Javaとは昔から活用されている優れたプログラミング言語です。
今後の需要も安定しているため、ぜひこの機会に学習を始めていきましょう。
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