「Androidエンジニアが少ないって聞くけどほんと?」
「これからAndroidエンジニアになるには、どのようなスキルや資格が必要なの?」
「Androidエンジニアの年収はどのくらい?」
上記のようなお悩みを持っているあなたに、今回はAndroidエンジニアがいない理由、Androidエンジニアの将来性、仕事内容、必要なスキル、年収、おすすめの資格について深掘りしていきます。
さらに、フリーランスのAndroidエンジニアとして案件を獲得する方法まで解説していきますので、参考にしていただければ幸いです。
Androidエンジニアがいない理由を理解したうえで、今後Androidエンジニアを目指していくかどうかを決定しましょう。
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Androidとは
そもそもAndroidとは、どのようなものかを説明します。
Androidとは、Google社が開発したOS(オペレーティングシステム)です。
対になるOSとして、iPhoneのOSであるiOSがあげられます。
AndroidOSが搭載されているスマートフォンでは、Androidアプリが使えます。
オープンソースで開発されているため、多くの企業で利用することができる拡張性や自由度の高さを持っています。
Androidエンジニアがいない理由
それでは、Androidエンジニアがいない理由について紹介していきます。
次の項目に分けて解説していきましょう。
スマートフォンアプリ市場とアプリの種類の変化
まずは、スマートフォンアプリ市場とアプリの種類が変化したという理由です。
スマートフォンアプリは、開発された当時は、エンターテインメント要素やゲーム系、便利な機能を兼ね備えたものが中心でした。
しかし、日本国民の約8割がスマートフォンを持つようになったため、さまざまなサービスがスマートフォンアプリに参入するようになったのです。
スマートフォンアプリの需要が高まる中で、iOSアプリだけでなく、Androidアプリを開発することが求められるようになりました。
Androidアプリを開発する必要があるにも関わらず、一気に需要が増えたため、Androidアプリを開発するエンジニアの供給が足りないという状況となっています。
多くの大手企業がAndroidアプリ市場に参入する中、大規模な開発に必要な人材が足りないのです。
iOSに比べると難易度が高い
続いては、iOSアプリに比べるとAndroidアプリを開発する難易度が高いという理由です。
iOSアプリに使用するSwiftというプログラミング言語は、ソースコードの記述量が少なく、簡易的にプログラミングをすることができるため、難易度が低いと言えます。
一方で、Androidアプリに使用するプログラミング言語であるJavaは、習得の難易度が高い傾向にあります。
そして、Javaを習得した人全員がAndroidアプリを開発するエンジニアになるというわけではありません。
Javaは、業務系のシステム、IOTや組み込み系システムの開発といったさまざまな用途の開発に用いられるため、Androidアプリケーション開発に人員を確保することが難しいのです。
Java以外のAndroid開発の推奨言語であるKotlinの習得者が少ない
続いては、開発言語がJavaだけでなく、Kotlinが必要だという理由です。
Androidアプリを開発する際は、Javaを使用することが一般的でした。
しかし、2019年5月にGoogleがAndroidアプリを開発する推奨言語にKotlinを設定したのです。
Kotlinは非常に簡易的にプログラミングができ、Javaよりも利用しやすいため優秀だと言えます。
ただし、Kotlinは歴史が浅く比較的新しいプログラミング言語のため、習得している人が多くありません。
よって、Androidアプリを開発するために必要なKotlinスキルを持っている人が少ない=Androidエンジニアが少ないということになるのです。
また、これからAndroidアプリケーション開発を始める人はJavaを学ぶのかKotlinを学ぶのかを選択する必要が出てきます。
日本語のリファレンスが少なく後継者の育成が難しい
続いては、リファレンスが少なく、後継者の育成が難しいという理由です。
リファレンスとは、リファレンスマニュアルというプログラミング言語の仕様一覧にしたマニュアルのことを指します。
そもそもAndroidは海外で非常にシェアが高く、リファレンスマニュアルが豊富にあります。
しかし、リファレンスマニュアルのほとんどが英語で記載されていて、我々日本人には理解が難しいです。
よって、日本語のリファレンスマニュアルがないため、後継者育成が効果的に行えないということです。
日本国内のAndroidユーザーが少ない
続いては、日本国内のAndroidユーザーが少ないという理由です。
AndroidとiOSの日本国内のシェアは4:6の割合となっています。
しかし、実際に20代のシェアで見ると3:7でiPhoneユーザーのほうが多いでしょう。
iPhoneはスタイリッシュなデザインでブランド力もあるため、憧れが強く、Androidはイケてないという印象を抱かれることが多いです。
よって、Androidユーザーが少なく人気がないため、Androidエンジニアになる人も増えないという構造となっています。
Androidエンジニアの将来性
続いては、Androidエンジニアの将来性について見ていきましょう。
結論から申し上げると、Androidエンジニアの将来性は高いと言えます。
なぜなら、スマートフォンの世帯保有率は約8割となっており、今後も減る可能性が低いからです。
むしろスマートフォンの需要は今後もますます高まっていくことが期待できます。
個人だけでなく、法人としてAndroidを利用しシステムを動かすというケースも多いです。
よって、Androidアプリケーション開発の需要も増加し、Androidエンジニアが重宝されることが予測できるでしょう。
また、Androidエンジニアの需要は、日本国内に留まりません。
海外のAndroidシェアはiOSよりも高いため、Androidエンジニアの需要が高いです。
よって、英語スキルを身に付けさえすれば、海外でグローバルにAndroidアプリケーション開発をすることが期待できます。
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Androidエンジニアの仕事内容
それでは、Androidエンジニアの仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
現状分析のための市場調査
まずは、市場調査業務を行います。
Google Payには非常に多くのAndroidアプリがリリースされており、ライバル企業が参入しているため、どのようなアプリがトレンドなのかを分析する必要があるのです。
たとえば、UIが見やすかったり、ボタンの機能性に優れていたり、使っていてワクワクするような仕掛けを組み込んでいたりと、競合アプリをチェックし、盗める技術は自社に取り入れていくことが求められます。
機能を実装するためのコーディング
続いては、コーディング作業です。
市場調査をして、実装すべき機能を明確にしたら、どのようにプログラミングをすれば実装できるかを考えてコーディング作業に入ります。
JavaかKotlinを使用してコーディングを進めていき、テストできちんと理想の実装ができているかを確認していきましょう。
アプリケーション開発に必要な業務として、要件定義や設計などの業務も実行する必要があります。
安定した継続のための運用・保守
続いては、インフラの運用・保守です。
Androidエンジニアは、Androidアプリケーション開発が動作するようにサーバー環境を構築し、運用自動化をするという業務があります。
サーバーやネットワークがトラブルで停止しないようにするため、システムの管理、運用をしていきましょう。
Androidエンジニアに必要なスキル
それでは、Androidエンジニアに必要なスキルにはどのようなものがあるのでしょうか?
ポイントを見ていきましょう。
コーディングスキル
まずは、コーディングスキルです。
Androidエンジニアになると、主にAndroidアプリケーション開発を担当することになるため、プログラミングスキルは必須だと言えます。
Javaをマスターして開発を行うのが主流でしたが、最近はKotlinを使用することで、比較的プログラミングしやすくアプリケーション開発を行うことが可能です。
JavaとKotlinのどちらを習得するべきかはさまざまな意見があります。
イメージとしては、幅広い開発に携われるスキルを身に付けたいのであればJava、Androidアプリケーション開発に特化したエンジニアとして活躍したいのであればKotlinを習得したほうがよいでしょう。
チームワークスキル
続いては、チームワークスキルです。
エンジニアは、コーディング作業などパソコンと黙々と向き合う業務が多く、コミュニケーションスキルは必要ないと思われがちですが、違います。
アプリケーション開発において複数人でチームワークを発揮して仕事を進めていかなければ、より良い成果物を効率よく完成させることはできません。
よって、チーム内でメンバーと意見を交換し合ったり、ときには雑談を交えてお互いのことを理解し合ったりすることで、チームの団結力が高まるのです。
いくら仕事ができたとしても、チームの輪を乱し、空気が読めない発言ばかりしていては、メンバーも付いてこないでしょう。
だからこそ、働きやすい環境づくりをするためにも、相手のことを理解するためにチームワークを高めるスキルが必要なのです。
目標を達成するために、チーム一人ひとりのモチベーションを高め、最大限力を発揮してもらいましょう。
開発環境を理解するスキル
続いては、開発環境を理解するスキルです。
Androidアプリケーション開発をするにあたって、「Android studio」というツールを使用します。
Android studioは、Googleが開発したツールで、コーディング、リファクタリング、検証、デバック作業などが可能です。
Androidアプリケーション開発をする際に必要な機能が、すべて揃っていると言えます。
よって、開発環境であるAndroid studioを理解して使いこなすことで、問題なくアプリケーション開発を進めていくことができるのです。
Androidエンジニアの年収
では、実際にAndroidエンジニアはどのくらい稼げるのでしょうか?
会社員のAndroidエンジニアとフリーランスのAndroidエンジニアに分けて、解説していきます。
まず、会社員のAndroidエンジニアの平均年収は約585万円です。
会社員のエンジニア全体の平均年収が約469万円のため、比較的Androidエンジニアの平均年収は高いことがわかります。
続いて、フリーランスのAndroidエンジニアの平均年収は約859万円です。
そして、最高年収は1,680万円となっており、非常に高いことがわかります。
(参照:フリーランススタート調べ 2021年7月時点)
会社員のAndroidエンジニアと比較すると、フリーランスのAndroidエンジニアのほうが平均年収が1.5倍も高いことが判明しました。
よって、会社員として働くよりもフリーランスのAndroidエンジニアとして案件を獲得していくほうが、年収面では効果的だと言えるでしょう。
ちなみにフリーランススタートというエンジニア向け求人サイトで、月額の単価を調査したところ、下記のようなデータがわかりました。
・Androidエンジニアの平均月額単価:71.6万円
・Androidエンジニアの中央値月額単価:70万円
・Androidエンジニアの最高月額単価:140万円
・Androidエンジニアの最低月額単価:3万円
参照:フリーランススタート
https://freelance-start.com/jobs/job_category-30
また、doocy Jobというフリーランス求人サイトでAndroidエンジニアの時給単価の相場もわかっていますので、下記にまとめています。
・Androidエンジニアの平均時給単価:4,620円
・Androidエンジニアの中央値時給単価:4,640円
・Androidエンジニアの最高時給単価:16,250円
・Androidエンジニアの最低時給単価:2,500円
参照:doocy Job
https://doocy.jp/jobs/job_category-30
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Androidエンジニアにおすすめの資格
ここまでで、フリーランスのAndroidエンジニアの年収が高いことがわかりました。
それでは、実際にAndroidエンジニアのスキルを高めるためにおすすめの資格を見てきましょう
下記の項目に分けて解説していきます。
システムアーキテクト試験
まずは、システムアーキテクト試験です。
システム開発に必要な要件を定義して、実現するためのアーキテクチャを設計する能力を認定する試験となっております。
ちなみに、システムアーキテクト試験は、IT系の国家資格です。
Androidエンジニアとして、要件を実現するために情報システムにおけるアーキテクチャを設計する際に必要なスキルを持っていることをアピールできます。
システム開発の上流工程を理解していることを、システムアーキテクト試験が証明してくれるため、Androidエンジニアとして持っておいて損はない資格だと言えるでしょう。
Android技術者認定試験
続いては、Android技術者認定試験です。
Androidのアプリケーションやプラットフォームの開発スキルを所持していることを証明する資格だと言えます。
Android技術者認定試験は、160か国に展開されている国際的な資格で、日本語だけでなく、英語や中国語で受験することが可能です。
「アプリケーション技術者認定試験」「プラットフォーム技術者認定試験」という2つの項目でAndroid技術者認定試験は構成されています。
そして、それぞれベーシックとプロフェッショナルというレベルが用意されているため、自分のレベルに合わせて受験が可能です。
Androidアプリケーション開発の知識を習得できるだけでなく、組み込み系の開発の知識まで習得が可能なため、Androidエンジニアとして受験すべき資格だと言えます。
ETEC(組込み技術者試験制度)
続いては、ETEC(組込み技術者試験制度)です。
一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)が実施しています。
ちなみに、認定試験のように、合否の結果が出るわけではありません。
ETEC(組込み技術者試験制度)は認定試験ではないため、グレードの等級で結果が表示されます。
等級は、グレードC〜グレードAです。
そして試験には「組込みソフトウェア技術者試験クラス2(エントリレベル)」「組込みソフトウェア技術者試験クラス1(ミドルレベル)」の2種類があります。
組込みソフトウェアのスキルや知識があると有利に働くので、ETEC(組込み技術者試験制度)を持っていることで、Androidエンジニアとしてのスキルをアピールすることができるでしょう。
Androidエンジニアが案件を獲得するために
ここまで、Androidエンジニアにおすすめの資格を紹介してきました。
では、実際にフリーランスエンジニアとしてAndroidの案件を獲得するにはどのようにすればよいのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
ソーシャルメディアを活用する
まずは、ソーシャルメディアを活用して案件を探すことです。
なぜなら、Twitterなどにはあなたと同じようにエンジニアとして情報を吸収したい人や自身の情報を発信をしたい人がたくさんいるからです。
たとえば、Androidの学習方法を聞いたり、Androidのフリーランスとして活躍するにはどのようにすればいいかを聞いたりすることもできます。
SNSで「自分はAndroidのフリーランスとして活動している」というアピールをしていくことで、企業の方が発見してくれて、仕事を依頼してくれる可能性もあります。
エージェントサイトを利用する
エージェントサイトを利用することが大切です。
なぜなら、非常に高いスキルや貴重な経験値があったとしても、自分でクライアントを探すために営業をかけていくことは大変だからです。
さらに、効率も悪いし、手間や時間もかかります。
実際に、フリーランスエンジニアとして独立した後、自分で営業をかけて案件を獲得することができずに、フリーをやめる人が多くいらっしゃいます。
自分で営業をかけることが難しいのであれば、フリーランスエンジニア専用エージェントや代理店を利用することがおすすめです。
フリーランスエンジニアとして活躍していくためにも、自分の仕事の作業時間を確保することが大切です。
だからこそ、仕事を獲得するために、エージェントサイトを活用して時間削減をしていきましょう。
フリーランスになったからといって、「営業も作業もすべて自分ひとりでできると」いうように無理をせずに、エージェントサイトを利用することをおすすめします。
前職の同僚や上司の人脈を使う
また、前の職場などの人脈をたどって、仕事をもらうことも非常に大切です。
SNSで知り合いを作ったり、自分の元同期などに相談をしたり営業をかけて仕事をもらっていくことが求められます。
Androidエンジニアは意外と少ないため、始めは人脈を作るのが大変でしょう。
しかし、だからこそ、前の知り合いから仕事をもらうことが必要なのです。
エンジニアだからといって、営業力が必要ないということはありません。
むしろエンジニアだからこそ、営業力があることで周りのエンジニアと差別化することができます。
ぜひ、人脈力を伸ばして、仕事を獲得していきましょう。
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まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回はAndroidエンジニアがいない理由、Androidエンジニアの将来性、仕事内容、必要なスキル、年収、おすすめの資格について深掘りしてきました。
さらに、フリーランスのAndroidエンジニアとして案件を獲得する方法まで解説してきましたので、Androidエンジニアとして働くメリットが理解いただければ幸いです。
Androidエンジニアがいないのは、Androidアプリの需要が高まり、Androidエンジニアが必要とされているからです。
よって、今からエンジニアを目指すのであれば、Androidエンジニアが非常におすすめだと言えます。
ぜひ、あなたの背中を押す記事になっていればうれしいです。